こんにちは、サオリです。
最近、自分がHSS型HSPである事を知り、HSS型HSPについて特化した本、「その生きづらさ、「かくれ繊細さん」かもしれません」を読みました。
HSS型HSPについて書かれている本は、HSS型HSP自体新しい分野なのもあって、まだあまりないようです。
今日はそんなHSS型HSP「かくれ繊細さん」について書かれている貴重な本をご紹介します。
この本は、かくれ繊細さんの特性から、かくれ繊細さんが生きやすくなるための方法が記されている本なので、
「わたし、かくれ繊細さんかも!」と思った方にはぜひ読んでほしい一冊です。
HSS型HSP(かくれ繊細さん)ってなに?
この本を紹介するにあたって、HSS型HSPについて紹介しなければいけません。
まず、HSP(ハイリー・センシティブ・パーソン)とは生まれつき繊細で傷つきやすく、共感能力の高い特性を持っている人の事です。
次の4つの特性全てに当てはまっていたら、HSP(繊細さん)です。
・考え方が複雑で、深く考えてから行動する
・刺激に敏感で疲れやすい
・人の気持ちに振り回されやすく、共感しやすい
・些細なことにも気づく
この4つのうち、1つでも当てはまらなかったらHSPではなく、単に内向的な人です。
HSS型HSP(かくれ繊細さん)は今紹介した4つの特性に加え、新しい情報や刺激を求めてしまう特性(HSS、ハイリー・センセーション・シンキング)を持っています。
HSS型HSPは、繊細で傷つきやすいのに、好奇心旺盛で情報や刺激を求めます。
次に、本の著者を紹介します。
HSS型HSPである著者
この本の著者である、時田ひさ子さんは自身がHSS型HSP「かくれ繊細さん」です。
生きづらさを自覚してからは大学でも心理学を専攻したりと、生きづらさ研究歴はなんと35年。
2016年に自身がHSS型HSP「かくれ繊細さん」である事を知ったそうです。
著者は、HSS型HSPに有効な生きづらさ克服の方法を発案し、
3ヶ月で凹みやすい人の生きづらさ克服「ブレーん塾」
→https://hsphsslabo.com/
を運営してらっしゃいます。
サイトには、HSS型HSP(かくれ繊細さん)の特徴が記載されているので、かくれ繊細さんの自覚がある方にとっては、共感の嵐でしかないですよ。
自分のことがよく分かるようになる
『かくれ繊細さんは一見明るくて外交的だが、内面は非常に悩み深く、悩んでいることさえ悟られないようにしていることが稀ではない』と書いてあります。
隠れ繊細さんは複雑な思考回路を持っているがゆえに、自分のことなのに自分が分からないのです。
HSS型HSP(かくれ繊細さん)を自覚している人は、
●なぜ自分は内と外のギャップが激しいんだろう
●なぜすぐに疲れてしまうんだろう
●なぜこんなにも人の目が気になってしまうのだろう
●なぜこんなに自信がないんだろう
と思ったことはありませんか?
たとえば、私は田舎から上京したときに街の中の情報の多さに酔って具合が悪くなることがよくありました。
非繊細さんでも、人の多さに動揺するのかもしれませんが、同じ時期に上京した友達とくらべても私は影響を受けやすいなと感じました。
キャップをかぶり視界を狭くし、入ってくる情報を少なくしたため疲れやすさがマシになりましたが、
これは外部の情報を取り続けて、常に周りの動きを「予測」「観察」しているためすぐに疲れてしまい、具合が悪くなっていたんだと分かりました。
常に周りの動きを「予測」「観察」することは、かくれ繊細さんの特性のひとつです。
特性を理解していれば、事前に対策も立てることができて生きやすくなるのは言うまでもないと思います。
かくれ繊細さんはたくさん才能を持っている
この本の第2章、「かくれ繊細さん」が秘めている才能には、自分のいろんな可能性に気づかせてくれます。著者はかくれ繊細さんには以下の才能を秘めていると言います。
- 人間関係をつくる才能
- 仕事の才能
- 人の能力を見抜く才能
- 直感を活かす才能
- 常識を守る才能
- バランスをとる才能
- 自分のはなにかあると思える才能
ネガティブな部分に焦点を当てれば、生きづらいと感じてしまうのは当然のことです。
ポジティブな部分に目を向けて、これほどの才能を秘めているんだと分かれば「かくれ繊細な自分でもいいかも」と思えます。
たくさんの才能にきづかせてくれるのは年間1300時間以上、かくれ繊細さんの相談を受けている著者だからだと思います。
私が思い当たることは学生時代、後輩に「指導がすごく丁寧でびっくりしました」と言われたこととか、仕事先の方に「一緒に仕事がしやすい」「すごく気が利く」と言われたことです。
このように言っていただいたことは、本に書いてあるかくれ繊細さんの才能によるものだと思いました。
本にはそれぞれの才能について詳しく説明されているので、気になった項目があった方はぜひ購入して読んでみてください。
自分の特性のよさが分かり、今後生きていく上での指針となるでしょう。
自己肯定感を上げるために辛い過去を完了させる
生きづらいのは感情を中途半端に解消してしまうから
著者は、『 かくれ繊細さんは自己肯定感が低く、生きづらい理由は感情を中途半端に解消しているためである』と指摘しています。
感情を中途半端に解消している、というのは何かショックを受けた時に
「そんなことで傷つくなんて」「自分の事ばかり気にしている」「誰も自分のことなんて見ていないんだから気にしなくてもいいんだ」
と思おうとすることです。
本では「現在」「過去」「未来」に分けてそれぞれの感情の処理の仕方が紹介されているのですが、今回は「過去」の感情を完了させる方法を簡単にお伝えします。
「マイルール」に縛られ生きづらくなるかくれ繊細さん
かくれ繊細さんは、失敗したりショックなことがあって傷ついたとき、また今度ショックを受けないためにマイルールを作ると言います。
このマイルールが生きづらさの原因でルールを緩めることが生きやすさにつながるんだとか。
ルールを緩めるためにはそのルールを作った過去の出来事まで戻って、その時の本音に気づいてあげることが絶対に必要です。
「過去のワーク」
本に紹介されている、過去を完了させるためのワークを簡単に説明すると、
①ショックな出来事を紙に書き出す
②そのとき、どんな気持ちを感じたか
③その時決めたルールは?
④あなたはそのとき、どうしてほしかった?
⑤してほしかったことをしてもらった、と想像する
です。
本にはそれぞれ①~④について説明がありますので、過去のショックな出来事を解消したい方は本を要チェックです。
次の項目では、私の事例を紹介します。
私の過去の傷
過去のワークの前に、わたしの小学生の頃のショックだったエピソードを紹介します。
仲良くしていたTちゃん
小学校に入学したころから仲良くしていたTちゃんは、私の事をサオリちゃんと呼んでくれていました。一緒に登下校したり、学校でも毎日遊ぶ親友でした。
しかし小学5年生のころにクラスが別々になり、一緒に遊ぶことはなくなりました。
わたしは別のクラスになっても仲良く出来ると思っていたのですが、学校で話す事もなくなったし、
Tちゃんは同じクラスの子と楽しそうにしていてもう私の事は忘れてしまったのかなと思ったんですよね。
さらに校庭でたまたま会ったとき、いままで「サオリちゃん」と呼んでくれていたのに「あ、○○だ!」と、なぜかいきなり名字で呼び捨てられたんですよね。突然のことでびっくりしました。
名字の呼び捨てが裏切りに感じた
そのとき女の子の間で友達をちゃん付けから名前で呼び捨てする、ということが流行り?だったのですが、なぜか私はTちゃんに名前ではなく、名字で呼び捨てにされました。
「サオリちゃん」から名字で呼び捨てにされた、という事がわたしにとっては「もうあなたとは仲良くしたくないです」というメッセージに感じたし、
Tちゃんの呼びかけ方の雰囲気や私に対する態度から疎外感を感じて、Tちゃんに裏切られたような、そんな気持ちになりました。
それ以来、わたしはTちゃんを避けるようになりました。
Tちゃんとは中学も一緒だったのですが、名字で呼び捨てされるたびにTちゃんにモヤモヤ、イライラしてました。3年間ずっと。
そっけない性格になってしまった
この出来事がきっかけで
「ずっと仲良くしていた友達でも裏切ることがある」
「裏切りは突然やってくる」
と思いました。
だからまた今度、誰かに裏切られたときにそれほど傷つかなくてもいいように
「どうせ裏切られるから人と仲良くしすぎてはいけない」
というルールをつくり、その結果友達に対してそっけない態度をとるようになってしまいました。
エピソードは以上です。
わたしが「人と仲良くしてもいい」と思えるようには、自分の本当の気持ちを知る必要があります。
私の本当の気持ち
さっそくこれから前の項目で紹介した「過去」のワーク①~④をやっていきます。
( 紹介したエピソードについては、うつ病の時にカウンセリングですでに解消しているですが、過去のワークを分かりやすくするために取り上げてます。)
①ショックな出来事を紙に書き出す
→いままで仲良くしていたTちゃんに、突然名字で呼び捨てにされた
②そのとき、どんな気持ちを感じたか(突然名字で呼び捨てにされたとき)
→「悲しい」「イライラ(怒り)」「困惑」「動揺」
③その時決めたルールは?
→「どうせ裏ぎられるから人と仲良くしすぎてはいけない」
④あなたはそのとき、どうしてほしかった?
→親しい態度で接してほしかった
→Tちゃんとはクラスが別になってから遊ばなくなったので、一緒に遊びたかった
→また昔みたいに仲良くしてほしかった、親友でいたかった
以上です。
呼び捨てにされても、そのあと親しい態度を取ってくれたり、一緒に遊ぼうと言ってくれていたら、わたしはTちゃんに対して愛情を感じることができたと思います。
「呼び捨てなのもきっとTちゃんなりの愛情表現なのかも」と思うことができたでしょうし、
なぜ呼び捨てで呼ぶのか、ちゃんとTちゃんに聞くことが出来たと思います。
(その時は呼び捨てにされた瞬間心に壁ができて、だまって逃げてしまいました。)
過去が完了したその後
今まではたとえば仲のいい友達が、ほかの友達数人とご飯食べに行ったことを知ると、
「どうせ裏切られるから人と仲良くしすぎてはいけない」というルールがあったせいで、
「これでどうせ友達とはだんだん疎遠になっていって、いつか突然態度が冷たくなるんだ。そうなる前にこちらから離れよう」と思っていました。(←めちゃくちゃネガティブですよね。)
でも過去のワークで本当はTちゃんに親しい態度で接してほしかった、仲良くしたかった、という本当の気持ちに気づいているため、
今は似たようなことがあっても「私は仲良くしたいんだ、ここに混ざりたいんだ」と本当の気持ちに気が付くことができ「さそってよ~」と言えるし、自分から誘うこともできます。
「裏切るかもしれない」という気持ちは、そもそも今付き合っている友達がTちゃんのようになるとは限りませんよね。
仮に裏切られるようなことがあったとしても、そのひとの事情があったり(派閥とか?)もしかしたら自分の発言やちょっとした態度で相手に無自覚に傷つけている可能性だってありますよね。
なのでしょうがないと思います。人の心はコントロールできませんし。
傷ついてもワークで自分の感情を整理することができるので、かくれ繊細さんの悪い癖、マイルールをつくってしまうという事はなくなります。(これはデカいと思う)
それにわたしはTちゃんに裏切られた、と思いましたが、わたしの思い違いかもしれません。
呼び捨てにされたとき、わたしはだまって逃げてしまいましたが、きちんとコミュニケーションを取れていればTちゃんと仲良くいれたかもしれません。
おわりに
HSS型HSPは、決して少なくない
HSS型SHPは全人口のの6%程度存在していると言われています。少ないです。でも100人いたら6人ですし、血液型で言ったらAB型は9%程度なので全く出会えないほど少なくありません。
と本に書いてあることが印象的でした。
YoutubeなどでHSS型HSPについて発信している方がいるのですが、コメント欄をみると、自分がHSS型HSPであると自覚している人はけっこういるんですよね。
↑わたしが最近よく見ているしょくのこさんの動画です。
しょくのこさんは、HSS型HSPに特化して配信されています。
きっとHSS型HSPの人が動画にコメントしてしまうのは、「自分と同じ感覚の人がいた!」という喜びからだと思います。
私にはコメントをしている一部の人は嬉しさから衝動的にコメントしているように感じます。
それだけ、自分の感覚は変なのかなあ、と感じてきたということではないでしょうか。
私も動画でしょくのこさん言っていることも、動画のコメントも共感できることが嬉しいです。
HSS型HSPに関する本は、これからもっと出版されるんじゃないかなあと思います。
生きやすい環境は自分で選ぶ
繊細さんの本がブームになって、生まれながらに刺激に敏感で繊細な人がいる、と世間に認知され始めました。
でも認知され始めたからと言って、直ぐに繊細さんにとって生きやすい社会になるか、といったらそうではありません。
社会が変わるには、ある程度時間がかかります。
社会がある程度変わって今より生きやすくなったとしても、刺激の程度や何に反応するかは個人差があります。
なので生きづらいな、と感じる環境は必ずあります。
だから自分の気質を知って自分が自分に合った環境を選んでいくしかないんですよね。
わたしも自分の気質と向き合って、のびのびと生きていけるように勉強していこうと思います。